新たに改正された『商標法』が2027年1月1日より施行開始
『商標法』第五次改正草案が2026年6月26日に可決された。これは『商標法』が1983年に施行されて以来、初となる全面的な改正であり、注目に値する。改正点が多いため、今回は企業の商標登録や日常使用の観点から、主な改正ポイント及び企業の商標実務への影響を整理する。
一、商標登録
企業が商標登録を出願する際は、以下の点に特に注意する必要がある。
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要点 |
説明 |
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「ダイナミックマーク」(Dynamic Mark)の新規追加 |
現行法で規定された文字、図形、アルファベット、数字、三次元標章、色の組み合わせ及び音声以外に、ダイナミックマーク及び上述の要素との組み合わせを登録可能な標章とすることを新規追加した。従って、企業は実際の必要に応じて、ブランドの起動画面のアニメーション、ショート動画のダイナミックロゴなどをもって商標登録を出願することができる。 ただし、新法第18条の規定によると、「三次元標章、色の組み合わせ、音声、ダイナミックマーク等をもって商標登録を出願する場合、商品自体の性質によるもの、技術的効果を得るために必要なもの、又は商品に実質的な価値を与える形状、色の組み合わせ、音声、動的効果等は、商標として登録することができない」点には留意する必要がある。 |
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登録・使用を禁止する標章範囲の拡大 |
新法第15条では、「中国共産党の名称、党旗、党徽、勲章、または重要な理論的成果、歴史的出来事に関連する象徴的な要素等と同一又は類似するもの」を、登録・使用禁止の範囲に含めることが追加された。 |
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「欺瞞性商標(中国語:心機商標)」登録行為の規制 |
新法第15条では、「欺瞞性を有し、商品の品質、工程、原材料等の特徴又は産地について大衆に誤認を生じさせやすい」標章は登録してはならないことを明確にした。したがって、企業は「手打ち」、「無添加」などのような標章を登録商標避けるべきである。その理由としては、一般的に審査を通過することが困難であること、また仮に登録することができたとしても、新法第56条により、「大衆に誤認を生じさせる方法で登録商標を使用する」場合は、期限付きの是正、過料、さらに取消しのリスクが生じる。 |
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買い占め行為や過度な防御的登録を規制する基準と程度の強化 |
現行法第4条第1項の「使用を目的としない悪意の商標登録出願は、拒否されるべきである」という内容から、新法第19条第1項では「使用を目的とせず、かつ正常な生産経営の需要を明らかに超える商標登録の出願は、登録を認められない」に改正した。 第2号の「欺瞞又はその他の不正な手段により商標登録を出願してはならない」を新規追加した。 新法第54条には、「第19条に違反して商標登録を出願し、悪影響を生じさせる場合、警告と同時に、10万元以下の過料を併科することができる」と規定している。 したがって、商標の買い占め行為は明らかに規制範囲内といえる。企業が防御的登録出願を行う場合、その難易度も高まるだろう。企業が登録を出願する類別、数量、網羅する範囲などが、既存の経営範囲から明らかに逸脱し、現実的な使用可能性を欠く場合は、認められないリスクがあり、さらに以後の登録出願にも一定の影響を及ぼす可能性がある。 |
二、商標の使用
企業が商標を使用する際に、以下の点に特に注意する必要がある。
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要点 |
説明 |
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職権による「3年間連続で使用されていない登録商標の取消」の新規追加 |
新法第57条第2項によると、正当な理由なく連続して3年間使用されていない登録商標は、国務院商標管理部門により取り消すことができる。したがって、長期間使用されていない商標は、今後、競合他社等からの「3年間連続で使用されていない登録商標の取消」申請だけでなく、商標管理部門による職権で主動的に取消となる可能性がある。企業は登録済み商標の使用状況を速やかに整理し、相応の措置を講じなければならない。 |
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登記事項の無断変更に対する罰則の強化 |
新法第57条第1項では、登録商標の使用過程において「登録商標、登録者の名称、住所又はその他の登録事項を無断で変更する」行為に対して過料額(5万円以下)を明確に定めた。 |
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誤解を招く商標使用行為に対する規制の強化 |
新法第56条では、「大衆を誤認させる方法で登録商標を使用する」行為を処罰対象に入れた。したがって、現行の商標法の制度上の抜け穴を利用し、登録済みの「欺瞞性商標」を他の内容と組み合わせて誤解を招く企業の宣伝行為などは、今後、期限付きの是正、過料、さらに登録商標が取り消しのリスクを招く。 |
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商標使用許諾 |
新法第55条では、「被許諾者が品質保証義務を履行しない場合、許諾者は商標使用許諾契約を解除する権利を有する」という規定を追加した。これにより、許諾者による品質監督に実質的に拘束力が生じ、又、被許諾者には契約解除を回避するために品質をより重視するよう促す効果が期待される。許諾者は、契約条項の設計の際は、この新規定の効果を最大化できるよう留意すべきである。 |
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商標譲渡 |
新法第46条によると、「登録商標を譲渡する場合、商標登録者は、同一商品について登録した類似の商標、又は類似商品について登録した同一や類似の商標を、併せて譲渡しなければならない。」(注:新規定ではない) 新法第47条では、「団体商標又は証明商標を譲渡する場合、譲受人は相応の主体資格及び監督能力を有しなければならない」とう規定を新たに追加した。 |