改正後の『技術契約認定登記管理弁法』が2026年3月1日より施行
『技術契約認定登記管理弁法』は1990年に公布・施行された後、2000年に一回目の改正が行われた。2026年2月9日、工業情報化部は二回目の改正が行われた『技術契約認定登記管理弁法』を交付した。
技術契約認定登記は強制措置ではなく、自発的な申請を原則とする。登記を行う主なメリットは、権利侵害紛争に直面した際に、権利の所属と形成の時点を証明できることにある。この点において著作権登記と類似している。つまり、登記手続を行った場合は、その後に権利侵害や違約などの紛争が生じた場合、当該登記は有力な証拠となる。
今回の改正における主な変更点は以下のとおりである。
1、登記可能な契約類型の新規追加。2000年版で規定された技術開発契約、技術譲渡契約、技術コンサルティング契約、技術サービス契約に加え、技術ライセンス契約追加された。この追加は大きな実務的意義を有する。特許権侵害、営業秘密侵害事件において、利益又は損失を認定できない場合、ライセンス料は損失認定における重要な参考指標となる。しかし多くの案件について、権利侵害者はライセンス契約が事後的に偽造されたものであるとして抗弁する傾向にある。登記がなされている以上、このような抗弁にも対抗しやすくなる。もちろん、このような場合、完全な証拠チェーンを形成するために、権利者は相応の入金処理、領収書発行等を契約通りに実行しておく必要がある点にも留意すべきである。
2、登記主体。2000年版では、売主が登記を行うものであるとされていた。2026年版では、実務上、頻発していた登記主体にめぐる紛争に対応するため、①売主が登記を怠り、各当事者が協議して合意に至った場合、買主が登記を行うことができる。②複数の売主が存在する契約においては、各売主がそれぞれの取引額に応じて所在地で個別に登記を行う、という2つの状況を新たに追加した。注意すべき点は、売主が登記を怠った場合に、「買主が直ちに登記を行うこと」を認めているのではなく、「協議した上で売主が同意した場合に、買主が登記を行うことができる。」と規定されている点である。この規定は、登記に関する決定は権利者の同意を得ることを担保するとともに、買主による技術契約の偽造等の不正行為を防止することを目的としている。
3、秘密保護。2026年版では、「技術契約が国家機密に係わる場合は、機密解除処理を行った上で登記する、または秘密保持の資格を有する登記機関に認定登記を申請する」ことを新たに規定した。但し、一般的な営業秘密については、このような特別な要件は設けられていない。営業秘密保護の重要性に鑑み、企業は秘密保持の資格を有する登記機関への真正を検討する余地がある。