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    『電子商取引法』は2019年1月1日より施行

        電子商取引分野で基礎となる法律–『電子商取引法』は、2018年8月31日に公布され、2019年1月1日より施行される。当該法律は電子商取引事業者の事業運営における義務、責任などに対して新しい規定を加え、電子商取引の各当事者に大きな影響を与える。

        『電子商取引法』は7章89条に分けられ、内容的には、電子商取引事業者の定義及び義務、電子商取引契約の締結?履行、電子商取引紛争の解決などを含む。

        実務において、消費者と電子商取引事業者間の紛争はよく見られる。従って、以下では、電子商取引事業者が消費者に対してどのような義務を負うかについて、『電子商取引法』の関連規定を簡単に説明する。

        1. 周知義務

        『電子商取引法』によると、電子商取引事業者はホームページの目立つ場所で、営業許可証又は行政許可又は市場主体登記を行う必要のないことに関する情報、又は情報へのリンク標識を掲載しなければならない。又、自主的に電子商取引を停止する場合は、30日前にホームページの目立つ場所に関連情報を継続して掲載しなければならない。 

        2. 検索結果を表示する規則の規範化

        電子商取引事業者は消費者の趣味、消費慣習などの特徴に応じて商品又はサービスに係る検索結果を表示する場合、各消費者個人を対象としないオプションを表示する。

        3. 抱き合わせ販売行為に対する制限

        電子商取引事業者は商品又はサービスの抱き合わせ販売を行う場合、顕著な方式により消費者の注意を喚起するものとし、商品又はサービスの抱き合わせ販売を「暗黙の同意」のオプションにしてはならない。「顕著な方式」は工商総局『インターネット取引プラットフォーム契約約款規範ガイドライン』関連規定を参照し、十分な注意を引き寄せられる文字、符号、字体等の特別標識の活用(太字又は文字の拡大表示)などを含む。 

        4. 電子商取引事業者による敷金の受取?返還行為を規範化する

        電子商取引事業者は約定通りに消費者に敷金を徴収する場合、敷金返還の方式、手続などを明示しなければならず、敷金返還について不合理な条件を設定してはならない。消費者が敷金返還を申請した場合は、返還条件を満たす限り、電子商取引事業者は直ちに敷金を返還しなければならない。

        5. ユーザー情報の検索、訂正、削除、取消に係る方法、手続の明文化

        電子商取引事業者はユーザー情報の検索、訂正、削除、取消に係る方法、手続を明示しなければならず、不合理な条件を設定してはならない。 

        6. 商品?サービス情報、取引情報の保存

        電子商取引プラットフォーム事業者は掲載対象となる商品?サービスに係る情報、取引情報を記録、保存し、情報の完全性、秘密性、実用性を確保しなければならない。法律、行政法令に別途規定がある場合を除き、商品?サービスに係る情報、取引情報の保存期間は取引完成日から3年を下回ってはならない。

        7. 電子商取引プラットフォーム事業者の審査?安全保障

        消費者の生命?健康に関係する商品又はサービスについて、電子商取引プラットフォーム事業者は関連業者の資格に対して審査義務を果たさず、又は消費者に対して安全保障義務を果たさず、消費者に損害を与えた場合は、法に従い相応の責任を負う。

        この条項は、『電子商取引法』の一番議論の多い条項である。草案では最初に「連帯責任」にしたが、その後「補充責任」に修正し、最終的に「相応の責任」にした。但し、「相応の責任」は曖昧な表現であるため、司法解釈により明確しない限り、それぞれの個別事件を判断する際に不確定さが大きく存在すると思われる。